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2018

CRF1000L Arai TOUR CROSS 3 vs SHOEI HORNET ADV 比較レビュー 実用編 後編

CATEGORYヘルメット
前回に続き、TOUR CROSS 3 vs SHOE HORNET ADVの実用面でのレビュー後編をお届けします。

シールドの脱着のしやすさ
ホーネットの完勝です。前回の記事でお伝えしたようにホーネットはシールドの形状から虫の付着が多いという弱点はありますが、そのような状態になってもすぐに外して洗ったりすることが可能です。工具を使わずに簡単に脱着できるため、昼間はスモークシールドにして夜間はクリアシールドに交換するなどの使い方も現実的です。一方、ツアークロスはシールドを脱着する際に硬貨などでホルダーのプラスチックビスを4カ所外す必要があります。このビスはバイザーの固定用も兼ねているため、外してしまうとシールドとバイザー廻りのパーツがすべてバラバラになってしまうなど、出先でのメンテナンスには向いていない構造になっています。また、脱着の際にビスの溝をナメてしまったり、取り付け時に締め過ぎてしまうとシールドの開閉の際にホルダーと接触によるスリ傷が付くようになってしまう(下の写真の赤枠内)などの問題もあります。

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重さと装着感
Lサイズ同士で比較するとサイズはホーネットの方が一廻り大きく、重量はツアークロスが約1,600g、ホーネットが約1,550g(いずれもピンロックシールド付き)とほぼ同等です。実際に手に持った時やかぶった時の印象はホーネットの方が非常に軽く感じます。ホーネットは重量感をあまり感じないだけでなく、頭をやわらかく包み込むような快適なホールド感が特長です。ツアークロスは相応の重量感は感じるものの、しっかりと頭全体を包んでいるというような安心感とヘルメットを上からかぶっているのではなく下からも支えているように感じるホールド感があるのが特長です。これはメーカーが特長としてうたっている「ヘルメットを下顎で支える」という設計がそのような印象を与えているのだと思います。装着感に関してはそれぞれの良さがあり、互いに甲乙つけがたいのですが、ツアークロス/ホーネットともに装着後1時間くらい経過すると左右の頭頂部が痛くなるのが悩みの種です。これは頭の形とインナーの形や素材との相性に起因する個人的な問題だとは思いますが、これまで使用していたSHOEIのGT-Air/XR-1100では何ら問題なかっただけに残念な点です。

インナー
ホーネットのインナーはスポーツウェアのように肌触りがよくさらっとした感触の布地(東レのユニフォーム素材「quup」を使用しているそうです)を表地に使用しています。ツアークロスのインナーの布地は使いはじめに硬さと目地の荒さを感じますが、衣類のように使い込むごとに肌に馴染んできます。このあたりは製品の設計年度の違いによる素材の選択の差がそのまま現れていて古さを感じるポイントです。インナーの脱着のしやすさは両者に大きな差はありませんが、ホーネットは外したインナーをそのまま洗うことが可能、ツアークロスは襟元部分のインナーが固定されていて外せなかったり、チークパッドを洗う際は表地のカバーを外す必要があったりと、メンテナンス性もホーネットにアドバンテージがあると思います。

メガネの装着のしやすさ
普段メガネはかけていませんが運転時のみメガネを着用しています。ホーネットはメガネのテンプルを通しやすいようにチークパッドのこめかみ部分に「逃げ」が作ってあり、メガネ着用時の快適性がうたわれていますが、私としてはツアークロスの方が快適です。ホーネットでメガネを着用するとテンプルの位置と「逃げ」の位置が合わず、全体的にずり上がってしまいます。ツアークロスは特にこめかみ部分の圧迫やずり上がりもなく快適そのものです。この点については個人差が大きい点だと思いますので、あくまで一例としてご理解ください。

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インカム用ヘッドフォン/マイクの取り付けのしやすさ
インカムはスマホ/ナビとの接続やツーリング時のコミュニケーション用として今や欠かせないアイテムですが、その際に必要なヘッドフォンとマイクの取り付けについても大きな違いがあります。設計年度が新しいホーネットは帽体の内側にはじめからヘッドフォン用の凹みがあり、マイクを余裕を持って設置できるよう口元にも充分なクリアランスが設けてあるなど、インカムの取り付けを意識したデザインとなっています。一方、ツアークロスは帽体の内側にヘッドフォン用の凹みがなく、マイクを設置した場合にはマイクと口元がギリギリのクリアランスしか確保できないなどユーティリティ面の古さを感じます。誤解のないように申し上げると、ツアークロスもヘッドフォンを装着できないということはありません。チークパッド内側の耳寄りのクッションに埋め込むようにして問題なく取り付けることが可能です。(上の写真)装着による違和感はほとんどなく、むしろ耳の中心から少しずれた場所にヘッドフォンがあることによりインカムからの音声と外部の音の両方がバランスよく聞こえるというメリットがあります。耳の真正面の位置にヘッドフォンの取り付けスペースがあるホーネットはインカムからの音が強調されて聞こえるため外部の音が拾いにくい傾向があります。さらに私の場合はヘッドフォンを取り付けると、ヘルメット内での耳の「収まり」が悪くなって快適性が低下することになってしまいました。

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いかがでしたでしょうか?アドベンチャーバイクで人気の2製品を実際に使用しての感想や使い勝手を実体験に基づき書いてみました。これらの経験をふまえて私が最終的にメインに選んだのはツアークロスです。現在はマットブラックとグラフィックモデル(FLARE シルバー/ホワイト)の2つをウェアに合わせて使い分けています。自分で読み返しても細か過ぎる感はありますが、これからヘルメットを選ぼうとしている方の選択の際に少しでもお役に立てば幸いです。


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Tag:CRF1000L Africa Twin アフリカツイン Arai SHOEI

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