D-ESA(電子制御アクティブサス)絡みで足つきに影響を与える挙動について
前回の記事でお伝えしましたが、他にも意外と知られていない問題があります。それは2017年後期モデル以降のD-ESAの仕様変更によるものです。2017年の前期モデルまでは1名乗車、1名乗車+荷物、2名乗車(2名乗車+荷物)に対応する荷重設定モードをマニュアルで変更することで、プリロード調整による車高調整を行うことができたのですが、2017年後期モデル(TFT仕様やスピードメーターの内側にブルーのラインがあるアナログメーター仕様)以降はAUTO/MAX/MINの選択のみになり、自由度がほとんどなくなってしまっています。
AUTOは自動制御、MAXを選択するとプリロード最大、車高が最高レベルまで上がり、逆にMINを選択するとプリロードが最小、車高が最低レベルまで下がります。しかし、マニュアルを見るとMAXはオフロードでの使用のみに限定するよう促されおり、実質的に常時AUTOにしておくことが推奨されているようです。マニュアルに沿うならば、単に車高を上げることを目的とした使い方や、高速道路などでの長時間の巡行時の膝の曲がりを緩和する目的でMAXを選択するような使い方は適切ではないということですよね。ということは、現状の良過ぎるとも言える程の足つきの緩和や、車高が低いためにコーナーでバンクした際にブーツの先を擦る問題などを車高の調整によって解決することが難しいということです...。
今にして思えば、標準車高モデルをもとにして車高を下げる方法で自分に合わせることをなぜ考えなかったのか本当に悔やまれます。車高を下げる手段やパーツはたくさんありますが、逆に
ローダウンモデルの車高を上げる方法はありませんからね...。やはり、
ADVENTUREの実車での試乗を行わなかったのが今回の失敗の一番の要因です。さらに「
ローダウンなら即納」という誘惑に浮かれてしまって標準車高モデルを真剣に検討しなかった(標準車高は非常にタマ数が少なく、国内に在庫がない場合は納期が3カ月ほどかかるということでした)のも一因です。これまでのバイク選びでは常に慎重で、後悔するような失敗はしたことがなかったのですが、今回ばかりは勢いに呑まれて平常心を失ってしまっていたことを反省しています。まったくもって高過ぎる勉強代を払ってしまいました...。これから
ADVENTUREを検討する皆さんは私と同じ失敗をしないように充分に気を付けて下さいね。
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